華麗なる海外逃亡記

1年半、41ヶ国にも及ぶ(現在進行形)、自分のバックパッカーとしての記録を記した雑記です。

第12話 飛翔 ~さらばドバイ、次の地へ~

 

 実質的にドバイでの最終日を迎えた私は、まずは次の日のフライトに備えてPCR検査を受けに滞在していた場所にほど近いエミレーツモールというショッピングモールに行くことに。予約時に様々な登録などが必要だったのだが、そのせいで今でもたまにそのアドレスからアラビア語で謎のメールが届く。非常に迷惑である。そしてショッピングモールの地下にて無事にPCRを受け終わると、軽くショッピングモールを探索することに。相変わらずリッチという以外に感想は全くないのである。

 

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エミレーツモール内部その1


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エミレーツモール内部その2

 

  その後はずーっとボーッとしていたのだが(せっかくの最終日にもったいない)、夜になるとライドが私を色んな場所に連れていってくれた。まずは夕食のためにイエメン料理レストランへ。イエメンは2015年より内戦が続いている国で、今は行けない国であるだけでなく、元々多くの人が何のイメージも持っていない国なので、イエメン料理とはどういうものなのかが気になっていた。かくいう私もイエメンにはサナアの歴史的な街並みと酸味の効いたコーヒー、現在唯一観光で行けるソコトラ島のイメージしかない。そしてイエメン料理レストランでは、ビリヤニをオーダー。すると、謎のスープが添えられてきた。また、ビリヤニも少し違っていた。謎のスープはなんとも言えない色と風味であり、基本的には料理に含まれているスパイスなどを予想するのが得意な私でも全く検討もつかないものであった。ビリヤニには、ゆで卵とナッツ、フライドオニオンなどが添えられており、かなりスパイシーなもので、個人的には非常に好みのものだった。

 

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圧倒的に謎のスープ


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ちょっと変わったイエメンビリヤニ

 

 その後、圧倒的デブな私に気を使ってか、ライドは2件目に私を連れていってくれた。シンプルなチープ感溢れるピザ屋(圧倒的に失礼)。しかし、シンプルながらにチーズを存分に楽しめ、非常に美味しかった。また、タバスコをかけると、それはまた非常に美味しかった。

 

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チープピザ(食べかけ)

 

 さらにその後、ライドがデブなのか私が圧倒的デブなのか、デザートを食べに、ライドはアラブのデザートショップに連れていってくれた。アラブのスイーツとして有名なクナファやバクラバなどのスイーツを大量に注文。半分ずつ食べるのかと思ったのだが、ライドは少し食べてあとは私が食べていいとのこと。スイーツは別腹論者Lv.99の私はもちろん完食。感想としては、どのスイーツも油&糖分にまみれたもので、まともな日本人は食べ始めて直ぐにダウンするほどヘビーな味。もちろん美味しいのだが、いくつかのスイーツにはクリームチーズが挟まっていることもあり、とにかくヘビーである。しかし、リトル筆者は言っていた。「関係ない。行け」。その声に従い、私は完食するという圧倒的デブムーブメントをかましてやった。

 

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当時の心の中のリトル筆者

 

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油と糖分、時々チーズにまみれるアラブスイーツ


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カウンターはこんな感じ

 

 圧倒的腹ごしらえを終えた私とライド。ライドは私を車でどこかへ連れていく。私がどこに行くのかを尋ねても答えてくれなかった。リトル筆者は誘拐を疑ったが(居候を誘拐とか圧倒的謎)、彼はとある駐車場にて私を下車させた。少し歩くとわかった。そこはパームジュメイラのとある場所。夜になり、程よい気温になったドバイであるが、そんな中しばらく歩いていると、イルミネーションがなされた海岸沿いの遊歩道に入った。そこには外国人用の酒類を提供するバーや小さい噴水などがあり、さらに進むとそこにはライドの目的地が。そこにあったものとは、世界最大の噴水ショーがあるパーム・ファウンテンである。ライドはドバイ・ファウンテンの方が大きく感じるそうなのだが、パーム・ファウンテンがデータ上は世界最大らしい。しばらく待っているとショーがスタート。それはもちろん圧巻のショーだったのだが、私もライドと同じ感想を抱いた。恐らく遠近感のせいだろう。ドバイ・ファウンテンに比べるとパーム・ファウンテンは距離が少し遠いのである。

 

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遊歩道の小型噴水


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どうやらウェストビーチという場所らしい


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雰囲気のいい遊歩道

 

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パーム・ファウンテンのある場所


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遊歩道から見る対岸のドバイ

 

 次にライドは、お気に入りの散歩道に連れていってくれた。先程の遊歩道よりもくらいながらも、静かで落ち着いた海岸沿いの遊歩道。そこを歩いていくとそこにはアトランティス・ザ・パームが。

 

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間近で見る巨大なアトランティス・ザ・パーム

 

次にライドは私をパームジュメイラのビーチへ連れてきた。そうだ、私がドバイ滞在の序盤に来ようとしていたがたどり着けなかったビーチである。雰囲気が非常に良く、チャラついた音楽が流れ、シャレオツなバーが立ち並んでいた。そして私たちは車でパームジュメイラを出て最後の目的地に向かうことに。しかし、パームジュメイラとドバイ本土を繋ぐ海底トンネルで渋滞に。車内は空調が効いていたので良かったのだが、トンネル内の蒸し暑さのあまり、車には水滴が常に付着していた。やっとトンネルをぬけた私たちが向かったのは、世界最大の観覧車、ドバイ・アイのある場所である。そう、対岸にあるホステルから眺めた場所である。当時、ドバイ・アイは完成したてで、まだ一般客の受け入れをしていなかったのだが、下から見るだけでものすごい迫力であった。そしてその辺りには、海の上を歩ける歩道があった。ひたすらそこを歩き、綺麗な光景をただ楽しんだ。あのドバイ最後の夜を私は忘れないだろう。希望を言えば、ライドには悪いが、女の子と過ごせれば120点だったのだが、十分に100点ものの時間をもらった。ライドには感謝しかない。その後、ナイトドライブを終えた私達は帰宅し、床に就いた。次の日、私はメールにて無事陰性証明を受け取った。私はライドに感謝を述べ、別れを告げ、最後に日本での再会を約束した(数ヶ月後に実現)。ドバイ国際空港の第2ターミナルに行く必要があった私は、第2ターミナル行きの電車が無かったため、電車を使ってドバイ国際空港の第1ターミナルにまずは向かった。到着すると、第1ターミナルが。しかし、第1ターミナルに用はないためスルーして外へ。するとそこには、歩行者は入れない道があった。わけを聞くと、そこから第2ターミナルへ行くにはタクシーを使用するしかないとの事。巨大空港のせいで私は1500円ほどピンチのクレジットカードから払う羽目に。そう、ドバイのタクシーはクレカ対応なのである(日本ではタクシー乗らんから、日本がどうなのかは分からん)。第2ターミナルはエミレーツ航空が運営するLCC(格安航空)であるフライドバイ専用のターミナルなので、日本人が行くことはほとんどない。そのせいで、免税店や設備などは第1・第3ターミナルよりも圧倒的に劣るのである。ともあれ、チェックインを終えた私は、ドバイに別れを告げ、次なる地ボスニア・ヘルツェゴビナの首都サラエヴォに向かう飛行機に登場したのであった。新たな地、ボスニア・ヘルツェゴビナで私を待っていたものとは.......

 

次回、新章バルカン半島編開幕

                                                       to be continued......