第17話 爆音 ~酒に溺れなすぎる漢~
サラエヴォに滞在中、出会ったのはモロッコ人達だけではない。まずはトルコから来た若者3人。彼らとはトルココーヒーを飲んだだけなのでここでは特に話すことは無い。次にカウチサーフィンのハングアウトで会った3人。それぞれボスニア人女性、アメリカ人女性、オランダ人男性という構成。初めはカフェでひたすらおしゃべり。オランダニキがボスニアネキを軽めにナンパしだした。そしてアメリカネキは大学辞めたいという極東乞食に説教をするという地獄じみた様相になってきた。しかしこれはこれで楽しくもあったのである。しばらくすると、店を出て、流れでアメリカネキの自宅に全員で行くことになった。そう、アメリカネキはサラエヴォに住んでいたのである。ネコを愛でるアメリカネキを横目に、出されたスナック菓子をひたすら貪っていた極東乞食。普段あまりジャンキーなものに手を出すことはないのだが、この時はボスニアネキが体に悪そうなアイスクリームみたいな色と柄の部屋着を来ていたからなのか、ジャンキーなものに手を出したくなったのである。
体に悪そうなのアイスクリームのイメージ
そんなこんなしていると、何やら近くのパブで集まりが開かれるということが判明。アメリカネキはここでお別れとなり、他の2人と馳せ参じることになった。ここに着くと、最初は数人だったのが、だんだんと人が増えていき、最終的には10人ぐらいというとんでもない数になった。ここでメンバー紹介。一緒に行ったオランダニキとボスニアネキ。この後も当ブログで登場することになる(伏線)イランニキ。DMM英会話で働いているというイギリスニキとその嫁はんのボスニアネキ。イケメンだけど身長があまり高くないフレンドリーなアメリカニキ。ハチミツ(ハニー)みたいな名前だからめちゃくちゃイジられるって嘆いていたエジプトおじさん。どう見てもサッカーのどっかの国の代表でスタメン張ってるゴールキーパーにしか見えない巨大スロベニアニキ。めちゃくちゃ話しかけてきてくれたいい姉御肌、ふっくらモチモチトルコネキ。謎のインドニキとそのパートナーで物静かなオーストリアネキ(コイツらは終始イチャコラしてた)。そこに極東乞食を加えた濃いメンバーであった。他のみんなが酒をすすり、ひたすら明るくなっていった。歌い出すもの、踊り出すもの色々出てきた。しかし、侍はただひたすらコーラを飲み、静かに会話を楽しんでいた。時は経ち、時刻は深夜に。パブは閉店となるため、ここで解散。写真撮影をしてその後どうするかということに。
当時の集合写真に微妙に映り込む侍の霊
ほとんどが帰宅する中、イランニキとアメリカニキ、インドニキとオーストリアネキがナイトクラブに行って延長戦を楽しむとのこと。ここに誘われた我らが侍は、馳せ参じることにした。しかし、現金払いオンリーのこのクラブに私は行けなかった。それを伝えると、イランニキが太っ腹なもんで、入場料を出してくれることに。このブログではかなり先にはなるが、イラン人の太っ腹さをさんざん書くことになる。こうして思わぬ乞食を成功させた私は、人生初のナイトクラブに行くことに。私はうるさい所と人が多いところが大嫌いな陰キャなので、ナイトクラブなんてものには縁のない人生だと思っていた。しかし、ここで新たな人生の1歩を踏み出すことにしたのである。とりあえず入場すると、ワンドリンクが貰える仕様だったのだが、貰えるのがビールだった。しかし、極東乞食侍はアルコールとは無縁の人生を送っているため、ノンアルコールを依頼。もらえたものはファンタオレンジ。周りでは大勢の人が飲めや歌えやの大騒ぎを繰り広げる中、侍はひたすらファンタオレンジを飲んで静かに皆を見守っていた。ファンタオレンジ2本はイランニキが奢ってくれた。流石の乞食スキルである。クラブ内ではやはり、日本人が珍しいということもあり、数人の男達が声をかけてくれ、写真撮影などもした。なかなか楽しめたような気がする。その話しかけてきた男たちの中で2人の男は何故か極東乞食侍を気に入ったらしく、「明日もここにいるから、絶対に来いよ」と言ってきてくれた。もちろん、行くことはなかったのだが.....いずれにせよ、そんな賑やかな夜を過ごしたあの経験は一生忘れることはないであろう。
ナイトクラブの様子
ナイトクラブの様子その2(中央に同行者達)
ナイトクラブその3
その後帰宅して就寝。帰宅途中は本当に人が一人もいない道を恐る恐る歩いていたのだが、特に何も無く無事に帰ることが出来た。サラエヴォは割と治安が良さげなのかもしれない(あくまで個人の肌感覚)。次の日、筆者がエディンと共に向かった場所とは.......
次回、友人との出会い
to be continued........