華麗なる海外逃亡記

1年半、41ヶ国にも及ぶ(現在進行形)、自分のバックパッカーとしての記録を記した雑記です。

第10話 巨大 ~新たなる友人との出会い~

 ホステルでのチェックアウトを済ませた私は、その日からしばらく泊めてもらうことになっていたホストの家に到着した。彼の家はエミレーツモールという巨大ショッピングモール近くのマンションの9階の一室にあった。彼の名はライド。ヨルダン出身ながら、長らくドバイに住んでおり、UAEパスポートも持っている。また、大の親日家であり、日本へは4度ほど来ているとの事だった。後日談としては、先日、5度目の来日時に彼とは東京にて再開した。それだけあって、今でも連絡を取り合うほど彼との仲は良好である。軽く挨拶と自己紹介を交わすと、彼は私にその日のプランを尋ねた。私はドバイ・フレームに行くつもりだと言うと、彼は私を車で送ってくれた。ドバイ・フレームとは、ドバイにある世界で最も大きい額縁であり、ドバイのリッチさの権化の代表例の一つである。ドバイ・フレームに着いた私は、フレームの上まで登ろうとフレームの入口に向かったのだが、この頃はドバイでは万博が控えていたことから、その辺り一帯は万博1色に染まっていた。

 

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下から見たドバイ・フレーム


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万博に染まるドバイ

 

 フレームの中に入ると、そこはドバイの歴史(極めて浅い)を知ることが出来る博物館のようになっており、そこを通っていくとエレベーターがあり、上に行けるようになっている。ドバイ・フレームの上階からは、ドバイの街が一望でき、床には一部、透明なパネルもあるなど、高所恐怖症の人々は発狂しか出来ないような仕様になっていた(幸い私は高所恐怖症ではない)。カップルか家族連ればかりの中、1人で一通り楽しみ終えると、私はドバイ・フレームの下にある公園を探索することにした。そこでは、謎の巨大な惑星のモニュメントや、小型大阪城などがあった(ドバイと大阪が姉妹都市なため)。

 

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ドバイ・フレーム内部の歴史説明エリアその1


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ドバイ・フレーム内部の歴史説明エリアその2


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足元の透明パネル


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ドバイ・フレームから見るドバイ


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ドバイ・フレーム内の謎のリッチ空間


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小型大阪城

 ドバイ・フレームでの散策を終えた私は、ライドにその旨を伝えると、彼はとあるショッピングモールにいるとの事だったので、そこでライドと合流した。そのモールの大きめの広場のような場所では、何かアフリカ系の人々が太鼓のような楽器を演奏していた。また、そのモールが湾岸沿いにあったため、裏からは海が拝め、また鮮魚が並べられたローカルマーケットのようなエリアもあった。そんなひとときを過ごした後、私はカリドと合流する約束があったため、すぐさまライドと別れ、カリドが車で迎えに来てくれる場所まで向かった。私たちは、まず夕方のビーチに出向き、夕焼けを楽しみつつ、記念撮影をした。少しばかり黄昏た後、ディナーをとるために、とあるレストランに向かった。

 

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ショッピングモール裏の夕日


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黄昏のビーチ

 

カリドが私を連れていったそのレストランは、まさかのフィリピン料理レストラン(ビュッフェスタイル)。フィリピン料理と聞くと、孵化しかけの雛が入ったヤバめの卵料理(バロット)を想像していた私は、ビビり倒していた。しかしながら意外にも、甘辛く煮た甲殻類やチキン、タイ米の炒飯など、想像していたよりもよほどマトモなものであり、美味しかったのだが、想像していたものとのギャップから、特に記憶に残るものではなかったという印象を抱いた。いずれにせよ、カリドが奢ってくれたので、私は大満足である(乞食乙)。

 

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フィリピン料理ビュッフェ

 

食事を終えると、カリドは私を大きめのショッピングモール(何個あんねん)に連れていき、高級なものを色々と物色し始めたのだが、私は内心焦っていた。というのも、この日はUEFAチャンピオンズリーグの決勝の日。しかも、私がイングランドで最も愛するクラブ、チェルシーが決勝に進出していたのである。しかし、お世話になりまくっていたので、時間が迫っていたとしても急かすことは出来ず、私は彼の買い物にただただ呆然としながら付きまとっていた。お金は人を黙らせてしまう。私は、札束でビンタを食らったような気分だった(意味わからん)。そして買い物を終えた彼は、私をライドのところまで車で送ってくれたのだが、道中で既に試合が始まっていたこともあり、スマホで1人で観戦していた。ライドの家に到着すると、カリドに深い礼を申し上げ、私はライドの部屋に向かった。カリドはその後、平和だった頃のウクライナへと旅に出たようである。部屋に着くと、試合の残りをライドと共に観戦した。まさかのチェルシー優勝だったので、私は夜中にもかかわらず、1人でひたすらハイテンションになっていた。

 

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当時の様子

 

そして私は試合後、冷めやらぬ興奮を強制冷却し、床に就く前にひとつの重要なことをした。ドバイのランドマーク、ブルジュ・ハリファに登るため、翌日の夕方の予約を取ったのである。翌日、私を待っていた衝撃の光景とは.....

 

次回、世界一の高層ビル

                                                     to be continued......