華麗なる海外逃亡記

1年半、41ヶ国にも及ぶ(現在進行形)、自分のバックパッカーとしての記録を記した雑記です。

第2話 大物 ~第1村人発見~

 ドバイ国際空港に降り立った私に話しかけてきたその男は日本人であった。今となっては、旅の途中に日本人を見ると、旅をしている感が薄れるため、私は露骨にテンションを落とすのだが、当時は初めての孤独の海外旅行ということもあって、日本人と話せることによる安心感があった。

 

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ドバイ国際空港
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リッチなドバイ国際空港の時計はロレックス

 

 女性でいうとセミロング程の髪型のその男はまだ若く、彼によるとまだ20代前半だそうだ。その男に誘われるまま、空港の荷受エリアを抜けてすぐにある某大手コーヒーチェーン店、ス○ーバッ○スに入った。そう、1ヶ月前に私が面接に落ちたあのチェーン店である。そこで私は彼に合わせて普段なら頼まないであろう、何かキャラメル味の甘ったるいやつ(テキトー)をオーダーした。甘党かつバニラ好きの私は、期間限定のイチゴのやつ(テキトー)がない限り、基本的には(居酒屋でいうとりあえずビールの如く)とりあえずバニラクリームフラペチーノのヴェンティサイズをオーダーするという、いかにもデブなスタイルを貫いているのである。このブログの読者はとりあえず私にバニラクリームフラペチーノの1杯でも奢ってください(乞食)。

 

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オーダーしたキャラメル味の甘ったるいやつ

 

 私は未だにその男の名を知らないのだが、彼はとりあえずは苗字の「安藤」からとって「アンディ」と名乗っていた。オシャレである。その男は日本語と英語だけでなく、フランス語とロシア語までも話せてしまうという圧倒的ハイスペックニキなのであった。というのも、彼は純粋な日本人ながらも幼少期をカナダで過ごし、現在はフランスを拠点に過ごしているらしい。彼はファッションデザイナーであり、過去にはあの有名なパリコレでアシスタントとして働いたこともあるらしい。オシャレである(n回目)。ここでひとつの疑問が浮かび上がった。ロシア語は何故話せるのか。尋ねてみたところ、彼は過去にロシアでボランティア活動をしていたことがあり、その時に習得したというのだ。オシャレである(しつこい)。そして乞食の私は彼にスタバをご馳走になり、彼とはしばらく行動することとなった。早速私は最初の仕事に取り掛かった。最初の仕事というのは、SIMカードの確保である。一般的な日本人旅行者は、WiFiを空港で借りて旅をするものであるが、それでは高額かつ、ポケットWiFiの充電が切れると途端に詰むのである。というわけで、空港のSIMカードショップ(DUというブランド)を訪れ、そこそこ並んだ末にSIMカードをゲットしたのだが、ここで問題が発生した。そう、何故かそのSIMカードが機能しなかったのである。もちろん、DUですぐさま相談するも、原因が分からずに困り果てた。とりあえずアンディを待たせるのは悪かったので、そのまま私達は各々のホテルへのチェックインをしに行くことにした。謎のプリペイドカード(日本でいうICOCA的なやつ)を買い、電車に揺られ、まずは私のホテルがあるアル・リッガという駅に行き、チェックインを済ませた。そして、その後にアンディのホテルに向かったのだが、ここで第2の出会いがあった。私達がGoogleマップを見ていると、ロイと名乗るフィリピン人の男が話しかけてきた。私は初めての海外旅行で警戒心がとても高まっており、彼を最初は全く信用していなかった。しかし彼は親切にも、ただただ私たちを目的のホテルにまで案内してくれただけの男であった。そして着いたアンディのホテルはやはり、どデカい超高級ホテルであった。どデカすぎて、アンディが部屋に戻ってシャワーを浴びて帰ってくるまで30分以上かかり、その間私はロイと共に談笑を楽しみながら、高級ホテルのフロントに圧倒されていた。話を聞くと、ロイはフィリピンから出稼ぎでドバイに来ており、数年間ドバイで働いているそうだ。そう、ドバイの人口の8~9割は外国人であり、私の体感的にはフィリピン、ロシア、エジプトあたりからの移民が多いように思えた。そしてそのロイとの会話の中で1番謎だった会話をここで紹介しよう

ロイ「お前、マスク外したらどんな顔してんの?俺はこんな感じ(マスクを外す)」

私「ん、まぁ見せるほどのもんではないがこんな感じや(マスクを外す)」

ロイ「........」

今思っても訳の分からない会話だった。そうこうしているうちに、アンディがいい匂いを漂わせて汗まみれの私の元に戻ってきた。そして私達はロイと連絡先を交換した。そこでロイとの行動は終わり、彼は仕事に戻っていった。私とアンディは最初の目的地であるドバイモールに向かった。ドバイモールとは、世界最大のショッピングモールであり、あの世界一高い建物であるブルジュ・ハリファや、世界で2番目に大きい噴水である、ドバイファウンテンに併設されるような位置にあるリッチな場所である。(ちなみに世界一大きい噴水は、これまたドバイにあるパームファウンテンである。)

そこに到着した私達を待ち受けていたのは......

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ドバイモールとブルジュ・ハリファ

 

次回、ドバイモール探索編

                                                  to be continued....